指数型分布族の例(その1)
今日も昨日に引き続いてそんなに時間がないので、 指数型分布族の例について書きたいと思う。
設定と指数型分布族の復習
データ集合が与えられているとして、を集合上の確率分布全体のなす集合とする。 また、モデルとして、 を仮定する。 ここで、は次元ベクトルとみなせるので、
と書くとする。 ここで、指数型分布族は、モデルの一種で、その要素が
と書けるものだった。
正規分布は指数型分布族か?
だったから、
式変形して、
となる。ここで、、として、
とすれば、
を用いて、
と表せるので、指数型分布族となっている。
最尤推定の例
さて、ここで最尤推定をしてみよう。
今、データ列が与えられたとして、を計算すると、
となっている。つまり、はデータの算術平均、はデータの2乗の算術平均となっている。ここで、 最尤推定量は
だったから、少しの計算で、
が得られる。これを
と見比べれば、納得できるものだろう。
明日は、有限集合上の分布全体について書きたいと思う。